副業のトラブル

副業のトラブルが増加中

インターネットで「副業」を検索すると誰でも簡単に稼げる夢のような話が出てきますが、このような話に惑わされ、たくさんの借金を抱えてしまったという相談が増えています。

【事例】いつの間にか200万円の借金が…

「誰でも簡単に稼げる！」「収入が今の3倍に！」という動画を見てコメントを残したところ返事があったので、安い情報商材を買ってSNSで友達登録した。

トークや通話で会話中、コンサルティングの契約をするとお金が掛かるけれど今よりももっと早く簡単に稼げるようになると言われ、いくつかあるコースの中でも一番高い200万円のコースを勧められた。

目下お金がないからと断ったが、「お金のことは大丈夫だから」「気にしなくてもいいから」等と言われその気になった。

スマホの操作を教えるからと言われたので稼ぐ為だと思い指示された遠隔操作アプリをダウンロードし、業者に画面共有されながらさらに指示に従って聞いた通りのアプリをダウンロードした。

次々と出される指示が早くて考える時間も読む時間もないまま操作を続け、免許証の写真を撮って送ったところで操作中のアプリが消費者金融ではないかと思った。

業者に、お金を借りるのか、借金なのかと聞いたところ、「借金には違いないが暫く借りるだけですぐ返せるから、稼げない時は会社が補てんするから返済は大丈夫」と言われ安心して操作を続け、借りたお金は業者の口座へ送金し次の消費者金融アプリをダウンロードしていった。

しかし、実際は全く稼げず補てんもされないので返済ができない。借り入れについても、いくつの会社でいくら借り入れているのか全く分からない。契約書はあったが電子書面のみだったので今はもう見ることも出来ない。もう自分ではどうしたらいいか分からない。

センターからのアドバイス

まずは、借金の状況を整理するためスマホのアプリを開き、借り入れの履歴を確認しましょう。

また、引き落としが掛かっているであろう銀行口座やQRコード決済、キャリア決済などスマホにある決済方法の履歴を全部見てみましょう。

画面共有アプリを使っている時に設定したパスワードや口座は相手にも見られており、今後不正利用の恐れがあるため全て解約処理しましょう。

次に、業者との会話内容が分かるものがないか、​​​​友達登録したSNSなど業者とのトーク内容を読み返し、URLがあればアクセスして中身を確認するなど、契約状況を把握しましょう。

この時にSNSの履歴をスクリーンショットしたりeメールに送信したりして保全しておきましょう。

SNSの無料通話で勧誘があったのであれば電話勧誘に当たりますので契約書面の交付が必要です。

電子契約書の場合は、先に契約者の承諾があったという紙の承諾通知が届いてから電子書面を交付する決まりがあり、電子書面が見られる状態になってから8日間のクーリング・オフ期間があります。

事例の様に承諾通知がなく電子契約書のみの場合は書面不交付に当たりますのでクーリング・オフの期間が始まらず、いつでも解除が可能ですが、このような業者がお金を返すことはあまり期待できません。

それでも、消費者金融での借金は別物なので自分で返済することになります。

クーリング・オフ通知を出しても拒否される場合は弁護士対応が有効ですが、相手がいることなので絶対に返金が約束されるものではなく、逆に費用が嵩むだけの可能性もあります。

このような話には近付かないのが賢明ですので十分に注意しましょう。