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更新日:2021年4月19日

地域のつながりの大切さ 学習会で住民自ら考える(2月11日)

地域の“つながり”を深める学習会が春江西公民館で開かれました。集まった約100人の住民が、その大切さやあり方について学びました。
都市化の影響で地域内の人の関わりが希薄になり、高齢者などの社会的な孤立が問題視される中、東日本大震災を機に隣近所の助け合いや地域のつながりの大切さが全国的にも見直されています。この学習会は、こうした現状や課題を踏まえ、住民が主体となって新しいコミュニティーのあり方を考えようと、春江西部地区まちづくり協議会などの主催で開かれました。
学習会

  • 「命を守るため」に人がつながる
    学習会では、三国町区長会連合会会長の近藤奏(こんどう すすむ)さんが、昨年12月に完成した小学校単位の『三国地区広域避難所開設運営マニュアル』について、経緯などを発表しました。
    「過去に大きな被災がなく防災意識の低い三国地区だけに、マニュアル作りに反発も多かった中、組織的に働きかけ同意にこぎつけたこと、学校を巻き込んだことが、成功の大きなカギ」と近藤さん。「マニュアル作りが進む一方で、集落単位に自主防災組織が結成されるなど、住民の防災意識の高まりを感じた」と話しました。災害の状況によってマニュアルどおりには行かないとし、「万一に備えて、自分や地域、行政でできることは何かを普段から考えること、組織(リーダー)をつくること、ルールを守ることが大切」と強調していました。

近藤奏さん
「マニュアルはたたき台。行動できるよう訓練も徹底したい」と近藤さん

  • 「支援のため」に人がつながる
    引き続き、NPO東日本大震災福幸支援チーム「だんね~座」代表の間宮大輔(まみや だいすけ)さんが、被災した子どもたちの支援活動について紹介しました。「東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故で、福島県の子どもたちが“週末避難”を始めたと偶然耳にし、勢いだけでその支援活動に乗り出した」と間宮さん。「全く当てのない活動だったが、被災者支援という目的に多くの市民が共感し、自腹で関わってくれた。支援が人をつなぐこともある」と話しました。
  • 自分でできることは自分で
    また、宮城県南三陸町の被災者の言葉から「支援活動を通して、地域に住む人が集まり、ともに行動することが大切であることを知った」と間宮さん。「災害時に限らず、高齢化がさらに進み、自治体の財政もますます悪化することを考えると、今と同じ行政サービスがいつまでも続くはずがない。これまで行政に頼っていたことを地域が担う時期が近いと考える方が賢明だ。よりよい環境で暮らすことを望むなら、地域のつながりに意識を傾けることが大事なのではないか」と話していました。

間宮大輔さん
「被災しようがしまいが、人のつながりは大事」と話す間宮さん

  • 災害から「地域のつながり」を考える
    最後に、まちの防災研究会代表の松森和人(まつもり かずと)さんが「地域のつながりを作るために」と題して講演しました。
    松森さんは、暮らしの中から「困った」が消え、同時に人のつながりも薄くなってしまった現状を、意識調査の結果などを基に説明。一方で、要援護者台帳も整備され、住民同士の深いかかわりがあったにもかかわらず、それらが生かされなかった中越沖地震の事例について紹介しました。
    「地域のつながりは、それを作ること自体が目的なのではない」と松森さん。「災害時に住民が組織的に動くことを可能にするのが、地域のつながりだ。いざというとき“助かる・生きる”という明確な目的を達成するための手段として、つながりが必要になる」とし、「つながりがあっても適切な行動ができなかったら、助かる命も助からない。普段から地域の人と関わることはもちろんだが、いざというとき『自分は』『近所の住人は』どう行動すべきなのかを、きちんと知っておくことが必要」と訴えていました。

松森和人さん

参加者
「何のためにつながりが必要なのか」。松森さんの話を熱心に聞く住民ら

開催日情報

2012年2月11日

場所情報

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