湊町を結ぶ観光クルーズ　事業化に向け 検証を開始（8月21日）

北前船で栄えた三国・敦賀間にクルーズ客船を運航し、観光の目玉として事業化できないかと、みくに歴史を生かすまちづくり推進協議会は、可能性や課題を探るための実証運行を行いました。
同会員や市観光連盟など関係者約40人がクルーザーなどに乗り込み、三国港を出航。途中、雨に見舞われながらも、敦賀港まで片道約3時間の船旅を体験しました。
その後、事業化に向けた検証会が市商工会館三国支部で行われ、体験航海で感じた可能性や課題などについて、参加者が活発に意見を述べました。
「車でしか通ったことのない場所を海から眺めるのは、とても新鮮で良かった」「観光としてだけでなく、北前船にちなんだ文化・歴史、産業（漁業）、地形などを知る教育にも生かせる」など前向きな声もあった反面、「陸から離れすぎて、迫力に欠ける」「子どもには乗船時間が長すぎる。飽きさせない工夫がいる」「位置と眺めが確認できる海図が必要」「大きな花火大会を抱えるまち同士なので、イベントに絡めて運行しては」と、課題を指摘する声も聞かれました。
観光の目玉としてはもちろん、人が行き来する港の再現と、まちの活性化を—。同会では今後、航路や運行時期、運営体制など具体的な課題解決に向けて協議していくことにしています。

帯のように続く越前海岸を海から眺める参加者

呼鳥門（こちょうもん・越前町）を眺めながら「海から見ると、侵食されてできた洞穴の様子がよく分かる」と話す参加者

沖では海鳥の群れが船を“歓迎”

運行後、可能性や課題などについて活発に意見を交換しあう参加者