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更新日:2016年3月31日

あたたかい人の体温を感じられるこの町で

あたたかい人の体温を感じられるこの町で

スローライフな暮らしを楽しむために

坂井市三国町。この町は江戸時代の北前船の寄港地として栄えた歴史に彩られています。現代でも当時の雰囲気を色濃く残す町並は観光名所として数多くの観光客を集めています。
そんな歴史ある通りから一本路地を入ったところに、2015年12月25日、アメリカのアンティーク雑貨を扱うお店、『アメリカン・スラット』が誕生しました。
この店をオープンさせたのは、春田和宏さんと尚子さんご夫妻で、なんでもアメリカから帰国したのが、2015年の11月のことだったそうです。

「この店を出すにあたっては、夫婦である決断をしました。アメリカでずっと暮らすのか、日本に帰るかの選択です。年齢的なこともありましたし、二人で話し合って決めました」

でも、日本に帰ってくるとしても、なぜ三国だったのでしょう。和宏さんが渡米するまで住んでいた東京、あるいは地元の岡山という選択肢もあったはずです。

「なにができるかということを決める時期に、三国に住む妻の友人がfacebookでこの店舗の入居者を募集している情報を記事で上げていたんです。僕はそれまでは飲食関係の仕事でしたが、飲食に限らず店を持ちたいと思っていましたし、妻は妻で雑貨店が長年の夢でしたから、『まずは応募してみよう』ということになったわけです」
そうした流れのなか、二人は日本に帰国し、三国町での生活が始まります。この町でどういう暮らし方をしようと考えているのでしょうか。

「その点は、妻の言葉の影響が大きいかもしれないですね。東京時代もアメリカ時代も僕はハードワーカーでした。そこでスローライフな生き方というか、『人生を楽しむ暮らし』を三国でできたらと。それが僕たちの根本にありますね」

単にお店を成功させたいというだけでなく、生き方も含めたトータルで判断した結果が、三国町への移住だったのです。

お話になるご夫婦

人との触れ合いが自然に残る町で

お二人にとって雑貨店をするのは初めての経験ということもあり、少なからず不安もあったそうです。

「これはまだアメリカにいた時の話ですが、いざ、入居の応募をしようとした時に、妻が『やっぱ、やめようよ』と。最初は妻のほうが乗り気だったのですが、不安になったのでしょうね。最終的に僕が説得した形になりました」

移住してくるまで、和宏さんにとって、三国町は数えるほどしか訪れたことのない『未開の地』でした。さて、暮らし始めての感想は?

「正直、暮らし始めて4ヶ月ほど(取材は2016年の3月でした)ですから、まだ行けていない所が多く、知らない所もまだまだあります。今、知っている段階でいうと、人と人との触れ合いのある『いい町』だなと思います」

一方、三国町出身の尚子さんのほうはどうでしょう。

「町のいろんな方から『ご主人を大事にしなさいよ』といわれるんですよね。主人が県外出身ってことを皆さんご存知なので、私たちが驚くほど、すごく心配してもらっています。」

ただ、岡山、東京、アメリカで暮らしてこられた和宏さんにとって、日本海側の風土は初めての経験です。

「いきなり冬に越してきて、寒さの洗礼を受けましたね。地元の方は『今年は暖冬だ』といわれるんですが、僕からすれば、とんでもないことなので。きつかったですね、正直」

今までは当たり前のように思っていた晴れた日の日差しが特別なものに思えるようになったとも。

「冬の晴れ間のやわらかい日差しでも、とても貴重に思えますね。うれしいです」

雪国では、冬の間、車のタイヤをスタッドレスタイヤに替えるのも驚きだったようです。

「主人が『タイヤ替えるの?』と。なので、『こっちではタイヤ交換は男性の仕事よ』と教えてあげました」
「うん、来年だな、来年」

お話になる奥様

お店を開くなら、三国が良かった

アメリカン・スラットのある建物は、1935年(昭和5年)建築の元々は米蔵として使われていました。表からはそう見えないのですが、1階の床が若干掘り下げられており、中はちゃんと2階建てになっています。

「オープンしてから、私が思っていたより、お客さんが来ていただけたのは嬉しい誤算でした。お店のあるこの一帯は観光名所としての活動も盛んですから、そうしたお客さまの動きがあるからだとは思いますね」

店内にはアメリカの1950年代から1980年代にかけてのアンティークな雑貨が並んでいます。これらはアメリカ在住時に尚子さんがコツコツと収集したものとのこと。

「お客さまの印象としては、意外に高齢の男性が多いなって思っています。中には『こういうのない?』ってリクエストされることもあるくらいです」

アメリカの50年代から60年代にかけての文化に憧れを持っていた青年たちが今、素敵なおじさまになって、春田さんご夫妻のお店を懐かしく訪ねているのでしょう。
さて、お店を持った以上、商品の買い付けなどもしなくてはなりませんね。それはどのように考えているのでしょうか。

「実は日本に帰ることを決めた時、僕は思ったんです。これからは買い付けでアメリカやヨーロッパに来れるんだと。雑貨店を開くメリットかなと思いました」

「今後はアメリカだけでなくてヨーロッパでもいろいろとアンティークを探したいですね。私、大量生産品には関心がなくて。大事にハンドメイドされたもので、歴史を感じるものが好きなんです。そういうことって、この町に通じるものがあると思いません?」

三国町そのものがアンティークな風情にあふれています。尚子さんの言葉の意味がすぐに理解できる町、それが三国です。

商品の確認

三国の町で、ずっとお店を続けたい

三国町には春田さん以外にも、古い町家を改造してお店として活用する計画が進行中です。そうした外部からの人たちのエネルギーを活性化につなげようとしているのです。

「この店は妻に任せて、僕は今度新しくできるフレンチの店を手伝う予定なんです。偶然にも僕の飲食の経験を活かせる場所ができ、全然想像していなかった展開になりましたが、少しでもこの町の活性化に協力できればと思いますね。あ、もちろん、時間があれば僕もこの店には立つつもりですよ」

さて、お二人の今後の夢はなんですか。

「私はとにかくこのお店を続けること。ずっと雑貨屋さんをしていきたいので」

「地元の岡山と違って、三国はまだまだ伸びしろのある町だと思います。だから、僕は町づくりを楽しんでいきたいとも思っています。まずはこの店で実績を上げて、もう少し大きな箱でやりたいですね。そこでは雑貨だけでなく、他にもいろいろとやりたいなと思っています」

お二人によると、アメリカにも桜はあるけれども、日本ほどもりもりと花を咲かせないそうです。お二人には日本の桜と同様、ぜひ三国の町をもりもりと元気にしてもらいたいなと思いました。
あ、もちろんスローライフも楽しみながら、ですけどね。

オープン準備中


【パーソナルデータ】

春田和宏さん(はるた かずひろ)
春田尚子さん(はるた なおこ)
坂井市三国町在住
雑貨店American slut オーナー

福井県坂井市三国町北本町4丁目3-6 電話番号0776-97-8215
Instagramhttps://www.instagram.com/american__slut/(外部サイトへリンク)